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栂ノ尾(とがのお)散歩写真

ここは京都、周山街道(しゅうざんかいどう)にある、
かつての宿場町、栂ノ尾(とがのお:栂尾とも)です。

その昔、若狭湾(福井県)で撮れた新鮮な魚介類を、
夜通し歩いて京の都に運ぶ道は、鯖街道(さばかいどう)
と呼ばれていました、ただし、鯖街道は1本だけでは
なく、ここ周山街道(小浜より美山町を経て高尾から
京都市北西部に至る)です。

他の鯖街道については、例えば若狭街道があり、
以前の熊川宿の記事や、八瀬の記事で紹介しています。

周山街道の「周山」は北山杉の産地として有名ですが、
栂ノ尾は、そこより少しだけ京都寄りにある場所です、
紅葉の名勝地として人気があり、その時期は混むと
思われます、少しシーズンを外して散策すると良い
でしょう・・ アクセスは阪急大宮駅(または嵐電の
四条大宮駅)よりJRバスで周山または栂ノ尾行きで
およそ40分強です、このバスは京都駅が始発ですが
紅葉時期以外はこの路線はすいているので、都合に
より四条大宮から乗っても十分でしょう。

京都市郊外という事で、やや遠方になるのですが、
ただしこの場所はドライブやツーリングで行くには
向かない場所です、何故ならばここから絶景の
川沿いに、延々と、最低5~6km、場合により10~12km
ほど歩くハイキング/ウォーキングコースを歩いて
こそ価値があり、車やバイクでは駐車したポイント
から遠くには行く事が出来ないからです。

紅葉の時期以外に行って意味あるのか?と聞かれたら
どうしてどうして、なかなかの絶景や、世界遺産に
もなっている高山寺をはじめとするいくつかの名刹、
(ややキツいですが)ウォーキングルートは被写体の
宝庫で、十分に散歩写真を楽しめると思います。
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マニアック度=☆☆



「Making of 牛の散歩」~赤色の印象

栂ノ尾のバス停についてすぐ、周山街道を
駆け上がってくるいくつものサイレンの音が・・

高山寺前の駐車場に次々に到着する消防車や
消防関連車両の数々・・
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「すわ、山火事か?」と思いきや、集った消防車両
は少ししたら、また周山街道を降りて行きます。

アナウンスこそありませんでしたが、恐らくこれは
消防演習ですね、でも何故演習が?と思いながら
歩いていると、ハイキングコースの途中にも消防車
の待機施設があり・・ その時は「あ、北山杉の
産地だから、山火事への警戒は厳しいのだろうな」
くらいに思っていたのですが、後になってその疑問
への答えのヒントが見つかりました。

この近くにある愛宕山。そしてその山頂にある
愛宕神社は、火事避け(火伏せ)の神様であり、
3歳までに参拝すれば一生火事にあわないと
言われています。 もっとも、京都ではトップ
クラスの924mの高山であり、その山頂の神社まで
の参拝は徒歩しか手段がなく、軽く2~3時間は
かかるそうなので、あまり簡単に参拝できる様子
では無いのですが(私も昇った事はありません・・)

まあ、その火事避けの神様の、お膝元とも
言えるこの地区で山火事が起こったら大変な
事ですからね、消防演習もバンバンやって警戒を
厳重にしていただくのも良いかと思います。

で、いきなりその消防車両の赤色のイメージが
鮮烈だったのか?(笑) 今回の組写真は赤色が
関係しそうな雰囲気でまとめています、ただ、
あまり色に拘りすぎると、そこまでシンプルな
共通項だけではなかなか心情的な「テーマ」には
なり得ないので、バランスが難しいところですが。

赤は色彩心理学では最も刺激の強い色なので、
様々な意味で写真的には使うのが難しい色です、
例えば彼岸花、バラ、紅葉などを、これでもかと
ズラリと続けて載せると、組写真としては見る方も
刺激がキツく疲れて、または麻痺してしまいます。

そしてもう一つ、今回の組写真の2枚目の紅葉は
紅葉の時期ではなかったので画像処理で創り出した
人工紅葉(擬似紅葉)の写真です、撮る際に最初
から後処理で人工紅葉にする事を意識して撮って
います。目の前の景色が紅葉ではなくても、現代
の画像処理技術では簡単にそれを紅葉にする事が
可能です。PCで処理すれば何でも出来てしまう
のですが、撮る際に、あるいは仕上げる際に
出来上がりを想像できないと画像処理は何も
する事ができません、あくまで「こうしたい」と
いう事柄があってPCを操作するわけですから・・

結局必要なのは創造性という事になると思います、
実際に紅葉の時期にその場所に行って自分の目で
見てやっと初めて「あ、紅葉だ」という風に思う
のではなく、試しに「ここが、紅葉だったらこんな
風に綺麗なのかなあ?」と思って風景を眺めてみたら
いかがでしょうか? それが創造力(想像力)と
いうもので、写真を撮る上では、「これ(被写体)
をこういう風に撮りたいんだけどなあ」という意識
を持つ事につながって行くと思います。

それを受動的に単純に「景色が綺麗だから撮る」では
重要な要素が欠けてくるのではないでしょうか・・?
被写体のみの力に頼らず、自分自身の考え(創造力)
を加えていくのが、写真の面白みだと思います。  

by ushinosanpo | 2009-11-17 20:53 | 京都府  

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