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USJ散歩写真~Night Time編

「非観光写真」のコンセプトを持つ「牛の散歩」ブログが、
何故、西日本最大級のテーマパークであるUSJの記事なのか?

その理由は、前編の「Making of 牛の散歩」をご覧あれ・・

さて、牛の散歩番外USJ編、その後編は Night Time(夜間)編です。

まずは最新の夜間イベント
「マジカル・スターライト・パレード」の様子を7枚組で。

このイベントのテーマは「夢をかなえよう」という主旨
だと思われます、組写真のテーマも、そのコンセプトを
そのまま踏襲、まあ、テーマパークなんだから、変に凝った
撮影テーマよりも、単純に「楽しい」とかで良いと思います。

しかし、とは言いながら、パレードの1つ1つを説明的に
撮るのでは「写真」にはならないです、説明写真ならば
本家USJさんのWebやパンフに上手に撮ったものが
いくらでも出ているし、同じ写真を狙って個人のブログに
載せてもしかたないでしょう・・

それと「夜間撮影は難しいか?」という点については、
フラッシュ(ストロボ)を使ってオートで撮られている方は
残念ながら、なかなか上手くいかないでしょう・・

詳しくは文末の「Making of 牛の散歩」にて技術解説します。
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マニアック度=☆



さて、「Making of 牛の散歩」です。

今回は、夜景(夜間)撮影の技術的ポイントについて。

デジタルのコンパクト、一眼、いずれの場合でも、まず
フラッシュを非発光(=オフ)のモードに設定します。゙
(フラッシュを使うと臨場感の無い写真になるのは言うまでも
ありません。まあ、パレードの人物撮影で表情との背景の
明るさバランスを取る意味はありますが、役者さんにとっては
心地よいものではないでしょう。もちろん周囲にも迷惑です)

それから、一眼レフの場合は、AF(オートフォーカス)の
モードもキャンセルし、MF(マニュアルフォーカス)にします、
コンパクトもMFモードがある場合は積極的に利用しましょう。

何故MFか? それは、パレードの撮影距離というのは
だいたい決まっているので、AFが毎回暗い場所で迷って
撮影が遅くなるのを避けるためです、またAFは画面中央部の
決まったエリアにしかピントが合わないのが普通な為、
構図を色々工夫する余地がありません。できれば夜景のみ
ならず普段の撮影でも常にMFで撮る方が自由度が高いです。

また、一眼、コンパクトなど複数のカメラを持ち換えて使う
のも便利です、今回はズーム無しの、コンパクトと一眼を
被写体にあわせ交互に使用しています、これもズーミングを
すると撮影動作が遅くなるのを避ける為もあります。

実はMFも、フラッシュ無しも、全て「撮影速度優先」という
理由もあります、ピントあわせもフラッシュ充電も何も
いらない、つまり最速でシャッターを切れる状況にしないと、
目の前を次々に通り過ぎるパレードの撮影は厳しいでしょう。

そして暗い所で楽に撮るには、3つの露出要素があります。
1)ISOをできるだけ高くする事。
2)シャッター速度をある程度遅くする事。
3)レンズの絞りをできるだけ開ける(数字を小さくする)事。

この3つの条件が、全部といわないまでも多くを満たす事で、
夜景撮影を手持ちで楽に行う事ができます。

(なお、P(プログラム)露出モードや、フルオートモードでは無い
事は言うまでもありません、AまたはAvの絞り優先モードで絞り
を決めて(開けて)撮ることは必須です。通常の撮影でも、
95%が「絞り優先」、やや特殊な状況において、M(マニュアル)
露出やP(プログラム)を使います。 これは基本中の基本です。)

ただ、ISOを高くしすぎるとノイズが出ます、その機種で
使える最高ISOの1つ下までにとどめると良いでしょう。
(たとえば最高ISO1600ならISO800までしか使わない)

また、シャッター速度を遅くしすぎると手ブレが起こります。
しかし、ISOと絞りが決まれば自動的にシャッター速度は
決まります。(これはカメラの基本原理です。)
ブレ無いシャッター速度は、できれば1/125秒程度を下回らない
ようにするのが良いです。(注:これは低速で動くパレードの場合、
他は被写体速度とか、レンズ焦点距離、本人の技量に応じて
手ブレあるいは被写体ブレの限界シャッター速度は変化します)
また、絞り値が凄く小さい数字のレンズ(大口径レンズ)であれば、
同じ条件での撮影でも、シャッター速度は速くできます。
(なお今回は、f2.4とf1.4の大口径レンズを使っています)

なお、手ブレ補正機能はあってもなくても構いません、
手ブレが起こるような低速なシャッター速度(概ね1/15秒以下)
では、パレードではおそらくほとんどが被写体ブレになります。

当初、パレードの始まる前は、照明を落として暗くなって
ISO1600でもキツいか?と思ったのですが、パレードの
人形(山車??)の電飾は意外に明るく、ISO400でも十分
撮影できました、f1.4のレンズで1/125~1/250秒をキープ、
f2.4のコンパクトでも1/30秒程度です。

これならば最新型の高ISO(高感度)カメラではなくても
旧型デジタルカメラでも、携帯カメラでも、フィルムカメラでも
十分に撮影可能でしょう。
(要は原理がわかっていればカメラは何でもいいです)
三脚もフラッシュも必要無いです、それらは周囲へ観客の
迷惑になるので、絶対にやめましょう。
(本来は、AF補助光すらも好ましくありません)

なお、最後に、「背景の黒をしっかり黒に締める事」に加え、
絞り優先モードで「シャッター速度を少しでも速くする」
意味から「露出補正をマイナスに設定する」ことは必須です。
これは、撮る被写体にもよりますが、だいたい -0.3~-1.0の
範囲に調整しておけば、そこに固定でも十分でしょう。

では、パレード以外の夜景写真を7枚組で。
ちなみに、これらはパレードよりもずっと厳しい撮影条件に
なります、多少の高感度ノイズはご愛嬌ということで・・(笑)
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Fin....

by ushinosanpo | 2009-05-30 01:00 | 大阪府  

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